初めまして、もしくはこんにちは、スマブラコミュニティでデザイナーとして活動しているKuroteiと申します。本記事はスマブラ Advent Calendar 2022の12日目の記事です。本来参加は考えていなかったのですが、プレイヤーだけでなくクリエイティブの方々も多く参加されていたので参加してみることにしました。昨日の記事はあんころもちさんのネス窓主として過ごしたスマブラSPです。自分は窓には入ったことがないのですが、中と外、いろいろな事情が見えて面白かったです。なお、本Advent Calendarの中ではタロイモさんの記事の中でも不名誉な登場をしています。よかったらそちらもどうぞ。
私のことを簡単に自己紹介させていただくと、もともとグラフィックデザイナーとしてアニメやゲーム、企業のブランディングといった仕事に携わっており、現在は9月からイギリスに書体(フォント)デザインを勉強しに大学院に留学しています。スマブラのコミュニティではソニック使いのKENさんのファンであり、プレイはそこそこに基本的に観戦勢でしたが、今年の4月よりスコアボード表示ツールのBraceBracketの開発やコミュニティ大会の西武撃のデザイン、仁義の配信アセットのデザインなどを行っています。
そんな感じで色々とやらせていただいていますが、自己紹介を長ったらしくしても仕方ないので気になる方はfun2smashさんが書いてくださった記事を読んでいただけたら幸いです。
さて、私は今年の春ごろからコミュニティで本格的に活動し始めた、というのもありまだまだ経験が浅く、コミュニティの先輩側には恐縮ではありますが、本記事では「スマブラでクリエイティブって聞くけど実際何をしているのか?何ができるのか?」ということを、先週行った西武撃#12での事例や進め方を紹介しながら述べていけたらと考えております。スマブラSPの大会において、クリエイティブという言葉が内包する要素は実に多様です。ちょっと考えてみるだけでも、Twitterのアイコンやヘッダー、startggでのライティング、配信上での配信アセット、会場で撮影する写真、待機中に流す音楽、エンディングに流すモーション、etc…と、あげればキリがないほどできることがあります。そのため、この記事ではこれらの要素を並べ直し、「必要度・効果・大変さ」のパラメータを(僕個人の主観で)つけ、整理してみようと考えています。
そして、この記事はこのような方々に向けて書いていきます。
- スマブラのコミュニティ大会にデザイナー、クリエイターとして参加したい方々
- 自分の大会のクリエイティブを依頼したいと考えている主催者、スタッフの方々
- スマブラの大会のクリエイティブに興味がある大会視聴者・観戦者の方々
大会クリエイティブのメリットとデメリット
いきなり各項目の説明に入る前に、なぜ大会にクリエイティブが必要なのか?何が良くて、何が良くないのか?を簡単に考えてみます。自分はクリエイティブを作る側としても見る側としても楽しんでいますが、全てが良いところばかりではありません。
メリット
気軽に参入できる
デメリットのところでも説明しますが、オフ大会のデザインをすることは「仕事」ではありません。すなわち、基本的にお金は発生しません。だからこそ、プロのデザイナーでなくとも気軽に参入が可能ですし、実際大会のクリエイターとして学生さんが参加されているケースはとても多いです。何かをデザインしてみたいけど題材がない、出す場所がないと考えているデザイナー志望の学生さんなどにはとてもいいステップだと思います。
他のデザイナーとの繋がりを作ったり、フィードバックをもらえる
正直なところ現状スマブラの大会に関わるデザイナー、クリエイターは多いとはいえません。しかしだからこそデザイナー同士は割と固まっていますし、独自のコミュニティを持っています。そういった人たち(自分を含め)と繋がりを作れれば、新しいデザインの機会を得たり、インプットを得たり多方面の技術を身につけられるかもしれません。また、お願いすればデザインへのフィードバックやアドバイスもしてくれると思います。僕は頼まれたらやります。
数百人が参加するイベント、数千人がみる配信に関わることができる
学生のうちに数百人、数千人に自分のデザインを見てもらう機会、というのはなかなかありません。そのため、すでに十分な熱があるコミュニティに自分が関われるのは大きなチャンスですし、承認欲求を満たす的な意味でも最適な場所です。
自分の専門以外の技術に触れたり、イラストやカメラなどの素材を扱うことができる
詳しくは後述しますが、大会のクリエイティブは実に多くの技術が結集されて作られています。グラフィックデザインを中心として、Web, 写真、動画、ライティング、モーショングラフィックス、配信技術などなど実に多様です。自分はグラフィックデザインをメインにやっていますが、スマブラを通して配信や動画のことを学んだり、モーショングラフィックスを少し勉強したりといった機会を持ちましたし、自分が取り組んでこなかった分野に挑戦できる可能性があります。また、名札のデザインや配信画面の構成といった場面では、普段自分だけでは生み出しづらい「イラスト」や「動画」といった要素を扱うことができます。これらは自主制作だけではなかなか触れれない機会だと思います。
他の大会と差別化でき、魅力的な大会になることで視聴者や参加者、新たなスタッフを迎えるきっかけになる
これは主催者の方へのメリットですが、大会自体が魅力的になることで「この大会、力入ってるな」と感じ、視聴者数の増加や参加者の増加、スタッフの募集などに繋がるかもしれません。ちゃんと測ったデータではなく肌感ではありますが、実際西武撃はデザインに力を入れるようになってから回を追うごとに反応が良くなっていると感じています。自分はスマブラのクリエイティブは外だけでなく、大会の内側でも良い空気と循環を生み出し、大会がより良くなるサイクルを作ってくれると信じています。
何より見てて楽しい
シンプルな話、力が入っている大会は見てて面白いし盛り上がります。視聴者や参加者の方々がクリエイティブに気づく・気づかないにせよ、大会をよりスムーズにしつつ、デザインをする側も、お願いする側も、見る側も三方が楽しいものにできると思います。
デメリット
ここまで聞くといいことづくめですが、もちろんそんな簡単な話ではありません。公平性を保つためにも赤裸々にデメリットも書いていきます。
視聴者や観戦者から心無い言葉が飛んでくることもある
残念なことに、どれだけクリエイターが裏で考えようが大会を見ている多くの視聴者はあくまで大会は大会、一つのイベントとしか捉えていません。そのため、ちょっと文字が見づらかったり、ちょっとした誤字、表記ミス、トランジションの切り替えるタイミング…といった些細な原因で厳しいコメントが飛んでくることもあります。もちろんそんなものは次回に向けて取り組むってことで前向きに受け入れるなり無視するなりすればいいのですが、そう入っても人間厳しいことを言われると辛くなっちゃうものです。